PMDDは月経のある女性の3〜8%にみられ,様々な研究が行われてきたが詳細な病態生理学的機序については不明な点が多い.
月経前不快気分障害(premenstrual dysphoric disorder:以下 PMDD)は,黄体期後期に抑うつ症状が出現し,仕事や学業,対人関係などにおける生活上の問題をきたす病態である.
Twitterにはご自身が経験した症状を書いている方も。
私の自己紹介的なものとPMDDの症状について詳しく書いてみました。同じように悩む方の参考になれば幸いです☺️#PMDD pic.twitter.com/1aZhtE3jHE
— non (@non47659489) January 21, 2019
女子大生を対象にした調査によると神経質で、不健康で、家族仲が悪いストレスを飲酒でス発散すると、月経前にメンタルが不安定になりやすいよっていう結果があります
女子学生における月経前不快気分障害の有病率と関連要因
方法
一女子大学において,ある年度に心理学の講義を履修した学生に研究参加を呼びかけ,833名(有効回答率93%)からデータを得た。
調査は自記式で行い,調査用紙には
1)月経前不快気分障害診断に関する項目,
2)生活習慣,睡眠習慣,朝型・夜型の時間特性などに関する要因,
3)月経の状態,婦人科受診歴などの婦人科的要因,
4)精神科受診歴および家族歴,性格特性,季節性特徴などの精神医学的要因,
5)最近1年間のライフイベント,ストレス対処行動などストレス関連要因,という内容を含めた.
PMDDの診断は,精神疾患の診断・統計マニュアル新訂版(DSM-IV-TR)に基づいて行い,PMDDと個々の要因との関連について統計学的に検討した.
結果
PMDDは833名中45名(5.4%)にみられた.
PMDDの有無を従属変数とし,合計30の要因との間で単変量ロジスティック回帰分析を行ったところ,合計16の有意な関連要因がみいだされた.
これら有意な関連要因間の交絡関係を調整するため多変量ロジスティック回帰分析を行ったところ,
- 神経質な性格
- 身体的不調への過敏性(具合が悪いのを気にしすぎる)
- 家族関係の不和
- 誤ったストレス対処行動(飲酒)
がPMDDと有意な正の関連を示した.
結語
今回の調査で得られたPMDDの有病率は5.4%と,先行研究における有病率とほぼ同等であった。
本研究の結果から,PMDDにはうつ病と共通する性格素因や心理的ストレスなど,精神医学的および心理的要因が強く関与していることが示唆された
◯◯さえすれば症状が改善する、という簡単なものではなく、心と体も人間関係も習慣も、全体最適ととのえ、バランスよくしていくのが根本解決なんです
参考文献
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspog/19/3/19_KJ00009903662/_pdf/-char/ja